特殊低粘度油について

−ExxonMobilの炭化水素系溶剤−

炭化水素系溶剤(特殊低粘度油)とは

  炭化水素系溶剤とは、主に石油精製工程の派生留分を利用して得られる炭化水素です。

  炭化水素とは、炭素と水素の元素から構成されている分子で、その結合のしかたにより無数の
    種類の炭化水素化合物を創出します。

  炭化水素系溶剤は、主に次に挙げる4種類の炭化水素化合物の単体あるいは混合物からなっております。


ノルマルパラフィン

イソパラフィン

ナフテン

芳香族

ExxonMobilの炭化水素系溶剤分類

商品分類
(製品名)
組成 製造方法
ノルパラ イソパラ ナフテン 芳香族
脂肪族系溶剤
(ペガゾール)
(サートレックス)
原油の蒸留のみによって得られる
芳香族系溶剤
(ソルベッソ)
改質装置から得られる芳香族を分留して得られる
ナフテン系溶剤
(エクソールD)
(バクマルEDM)
脂肪族洗浄剤を水素化精製することにより得られる
イソパラフィン系溶剤
(アイソパー)
低分子量石油ガスを合成することにより得られる

ExxonMobilの炭化水素系溶剤製造工程

          蒸留搭

炭化水素系溶剤の長所と短所

  炭化水素系溶剤の長所

     潤滑油に対する相溶性が良い(洗浄力が高い)

     乾燥性に優れ、シミが残りにくい

     表面張力・粘度が低く洗浄速度が速い

     経済的である

     金属に対する腐食性が低く、発錆しにくい

     廃液は、廃油として処分できる(大掛かりな処理設備がいらない)

  炭化水素系溶剤の短所

     可燃性であり、引火に対する設備対応、取り扱いの注意が必要

     製品によって、消防法、有機溶剤中毒予防規則などに対する対処が必要

     ※各製品のMSDS(製品安全データシート)を確認願います

炭化水素系溶剤の用途

印刷インキ 潤滑油基油
液体トナー 金属加工油
ワックス用希釈剤 アルミ圧延油
接着剤 放電加工油
家庭用芳香剤 防錆剤
化粧品 金属洗浄剤
ドライクリーニング溶剤
エアゾール製品(殺虫剤など)